from 麻生歩叶
多くの人が見落としている、しかし極めて大切な取り組みがあります。
日々の忙しさに追われながら、私たちは「わかったつもり」で次々と行動してしまいがちです。自分が実際にこなせる以上に、知っていると勘違いしてしまうのです。
この思い込みが、マーケティングの成果を左右するある重要な作業を後回しにさせています。
それは「テスト」です。
テストをしなくても成果が出ることはあります。ですが、それは豊富な資金、非凡なセンス、そして幸運という条件がそろったときだけです。
しかし、再現性のある結果を出し続けるには、それでは不十分です。
ダイレクトレスポンスの世界で成果を出すには、「コントロール」と呼ばれる勝ちパターンを見つけ出す必要があります。
その「コントロール」とは、DMでも広告文でも構いません。自分が納得し、数字として実績があるもののことです。そして、それをベースに、少しずつ改善を重ねていくのです。
一度にテストするのは、たったひとつの要素だけ。
たとえばヘッドラインを試すなら、他の要素――写真や価格など――は一切変えない。もし複数を同時に変えてしまえば、どれが効果を発揮したのか判断できなくなってしまうからです。
なぜ多くの人がこの手法を実行できないのか?
それは、テストには根気と時間、そして正確な記録管理が求められるからです。楽な作業ではありません。
けれども、本気で売上を最大化したいなら、避けて通ることはできません。
たとえるなら、競走馬の調整と同じです。一度にひとつの装具を変えてレースに出し、結果を見て、また別の部分を試す。その繰り返しが、最適なパフォーマンスを導きます。
地道な作業かもしれません。しかし、小さな変化がやがて大きな違いを生むのです。
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